現代ではなぜか実家暮らしですというと暴言を吐かれたりクズだと言われたりすることがある。特に実家暮らしをしているのが男だと情けないなども理由に加わり、非常に強く非難される。たとえ普通に働いていてもだ。
私は、金銭を溜めると言う目的があり尚且つ家族と悪い関係でなければ何歳だろうと実家住まいでも問題ないのではないかと思っている。そもそも、実家暮らしの何が不快なんだろうか。一世代前ぐらいの時代であれば、親の事が心配になって実家を立て直して二世帯住宅で一緒に暮らすなんて普通だったのではないか。今回は実家暮らしについて思うことを書いていく。
日本の人間は元々二世帯以上の家族を作るのが主流だった
私は、1人暮らしがもてはやされるようになったのは年号が平成に入って東京が異常なぐらい発達して利便性の高い土地と化したほぼ最近のことだと思っている。なぜそう思うのか。それは日本の人間の歴史を見返すと
元々は核家族ではなく複数家族が主流だったのではないかとすら思えてくるからである。
米作りが始まった弥生時代の図を見てみるとわかるが、そこに1人で田んぼを耕して米を作っている人間がどこに書かれているだろうか?大半の図は米作りを集団で行っている。老人、大人、子供、男女を問わず多くの人間でだ。
そして家族という割にはたくさんの人が描かれている。これを見ると、かつては家族どころか集落の人たち全員が家族のような存在だったのではないだろうかと思わせられる。ただ、少しでも田んぼを広げようと集落同士で争うなど内戦も絶えない面もあったようだが。
それにこの国は近代になるまではそれぞれの家がそれぞれの場所で先祖代々から続く決められた仕事を行っていたのではないだろうか。農家の家は田舎の広い土地を生かして農業をずっとやっていた一族だろうし、個人商店の経営者一族は個人商店を先祖代々受け継ぎ店をやっている一族だったはずである(中には経営が厳しくなって株式会社に転換した商店もあるだろうが)。
サザエさんたちを見てみるといい。磯野家は波平、フネさん、サザエさん、マスオさん、カツオ、ワカメちゃん、タラちゃんと2世帯7人家族で暮らしている。彼らの暮らす時空は未だに1970年代ごろのまま。それらを考えれば少なくとも1970年代頃は実家暮らしどころか2世帯住宅が主流で核家族がほとんどいなかったのではないだろうかと思えてくる(一応サザエさんたちは一時期近所のアパートで暮らしていたが、大家と喧嘩して戻ってきたという現代でもありそうな設定があったりするが)。
実家暮らしでもいいことはある
次に私が実家暮らしのメリットを説明してみよう。私が思う実家暮らしのメリットは
・金を溜めやすい。
・親と話ができる時間が多くなる。
・家を引き継げる可能性が高くなる。
この3つが特に大きいのではないかと思う。
金を溜めやすいのはやはり家賃や光熱費を払わなくてもいいという面だろう。あれは私も調べたことがあるが場合によっては結構かかるように思う。収入がたいしてない私からすればすごく助かる。
親との関係は家族ごとによって異なるが、関係が良いのであれば日々を一緒に過ごすことでより深い関係性を気づくことも可能である。
家に関しては地元が嫌い、住んでいる場所の利便性が悪いなどの症状がなければ、遺産として引き継ぐことのできるケースも多いため住居に困ることはなくなる。だが、維持費などはかかるのでそこは気を付けたい。
だが、それでも実家暮らしだと自立していないクズと文句をいう奴らはいる。それなら家事を手伝い、家事の練習をするということもできる。いざ1人暮らしをしたとしても掃除はできないから部屋は汚部屋、料理はできないから買いもしくは外食ばかり・・・
1人暮らしであってもそんな状態の人間であれば私は自立しているとは思えない。
この問題の根本にあるのは”嫉妬”
私が思うにこの問題の根本にあるのは
・様々な問題で1人暮らしをせざるを得ない状況にある
・だれにも頼れず生きてきた
などの人間が持つ嫉妬感情からくるものなのではないかと思われる。私は運よく身内とはそこまで仲が悪くないし虐待もされたことがない。むしろ愛を持って接してもらっている。だが、それと同時にこういった状況は当たり前のことなどではないと思っている。運という物は何よりも残酷なものだ。
そもそもこの国には金を持っておりずっと実家暮らしで働かなくてもいいような富裕層にいる人間がいるわけで。そういった人間は対象外で普通の家庭で実家暮らしをしている人間にばかり矛先を向けるのはなぜなのか・・・やはり言いやすいのか見下しやすいのか。もしくは他人に迷惑をかけるなという言葉を信仰しているのか分からないが・・・私はこの言葉を言いたい。
誰にも迷惑をかけていない人間なんかいるはずない。住む場所が実家だろうと一人暮らしであろうと人間は文句を言われる筋合いはないし生きていていいのである。実家暮らしを選択するというのはある意味では生きるための生存戦略でもあると思っている。むしろ特定の情けないと思われることを行っている人間に向かってクズというレッテル張りをする人間の方が明らかにクズなのではないだろうか。
実家暮らしというだけで安易にクズ認定をする人間って人に向かって暴言という情けない武器を使うことから自立していないと思うのは私だけだろうか。
コメント
まさしくその通りだと思います
何でそんなこと言えるのかなて思いますね
私も一人暮らししたことない実家暮らしです
私が思うまだ実家暮らしなの?て言ってると思う理由は、これは前友人から聞いた友人の父親に言われた話ですが「俺は18歳で実家でて自活してるんだお前てやつは」と言う話を聞きまして、18又は学校卒業した後に一人暮らしは当たり前とか実家で暮らすことによってニート扱だか、そういう強調があるからだと思います(私からしたらだからなんだ自慢か?ておもいます)
確かにジョニーさんの言う通りメリットばかりやと思いますよ
色々助かってますので
ただ家族の関係が悪くなってしまうことや何かが起きないか心配なところはあり、どうなるか心配なところはありますね
一力 篤史様 コメントありがとうございます。
1人暮らししたことがないことを引け目に感じる必要はないと思いますし利用できるものは最大限利用していきましょう。身内との関係が悪くなっても泥棒、詐欺、殺人、犯罪さえしなければ身内が許す限りは気にする必要はないのですよ。私から言わせてもらえば言うだけ言ってくる奴こそ何の支援もしないくせに自立しろと急かすだけなのもおかしいことだと思っています。嫉妬は本当に嫌な感情です。
それに自立できる年齢はその人間の性格や環境によって大きく違います。独身の私が言うのもなんですが、たとえ自分が若くして自立することに成功していても自分の子にまでその考えを押し付けるのであれば子供を持つ資格すらないのではないかとも思えますね。