当番回と犠牲について

Tweet

Pocket

女子キャラクターがたくさん出てくるアニメはそれを見る人間にとってはもはや日常になりつつある。私は女子キャラクターの数は多ければ多いほど色々なタイプがいてくれるのでいいと思っている。逆にキャラが3人程度で気に入ったと思える子がいなければ、その作品をスルーしてしまうこともあるぐらいだ。

しかし、現代のアニメはほとんどが1クール3か月12話という非常に短い期間で次から次へと放送されているのでキャラが多いとどうしても扱いに格差が出たり、いわゆる当番回が回らない子が不遇になってしまうということが発生している。今回は当番回と犠牲について書いていこうと思う。

当番回について

当番回とは複数いる女子キャラクターの中から選ばれた一人にスポットが当たり、性格や趣向や特技などそのキャラの持つ要素が掘り下げられる回で別名として活躍回やメイン回とも言う。

ギャルゲー原作の場合はそのキャラのルートをベースに（メインヒロインルートにつなげられる形で）話が作られることが多い。キャラ重視でアニメを視聴しているファンにとって推しの当番回は楽しみなものである。これまで推しの知らなかった部分を知ることが出来たり、意外な一面を見ることができるのが当番回の最大の要素だと思っている。

しかし、キャラ数＞放送話数だった場合、当番回が回ってこない子が出てくるのが避けられず、実際そうなってしまうと・・・以下のようになってしまう。

犠牲について

放送回数の足りなさなどが原因で当番回が回らなかったキャラを私は犠牲と呼んでいる。当番回が回ってこず、活躍できなかった子は活躍できた子の陰に埋もれてしまうのはもはや確定事項であり避けようがない。

一応当番回の子を後押ししたり手助けしたりするポジションに立つ「当番回キャラのアシスト」という立ち位置も見られ、そこにうまくはまることができればいいのだが・・・それすら回されない子や複数キャラでまとめられて当番回を済まされる子が存在するのも事実で犠牲は日々増え続けている。最悪のケースは原作の登場回までアニメが届かないもしくは女子キャラ過多によって存在自体が抹消されて登場しないというものである。こういうのも女子キャラ系アニメがクソアニメとか言われる原因の一つなんじゃないかと邪推せざるを得ない。

女子キャラクターが多いほうが色々なタイプの子が見れて楽しいとはいえ、数が多すぎると現代の12話の枠に収めるのはもはや絶望的なのかもしれない。活躍できなかった子たちは犠牲になったのだ。放送期間の短さ・・・その犠牲にな。

1クールアニメにおける女子キャラクターのベストな数は5人

これらの事から1クールアニメの場合の女子キャラクターのベストな数は

5人～10人であると思っている。

5人であれば第1話+当番回2回ずつ+最終回で12話に綺麗に収めることができる。キャラ数を重視して当番回を1回ずつ回すのであれば10人まで活躍させることが可能である。私の中でのベストはオムニバス形式だ。女子キャラをまんべんなく活躍させることができる上に恋愛系の場合フラれる子を出さなくて済むのでいいことづくめである。

20人以上いるともはや全員を活躍させる気ないだろと思ってしまう。とはいえはいふりのように全員に何かしらの特徴や個性を持たせ1クール12話を最大限に使いまんべんなく活躍させることで全員を印象に残すことであれば十分に可能だと思っている。しかしそれは相当高い技術力が必要だろうし、コンテンツ自体が長く続くことを想定しないと難しいだろう（例に出したはいふりは今でもイベントが行われたり、ソーシャルゲームが出たり、劇場版の制作があったりして2019年現在で3年近く続いている）。視聴者の中にもキャラの名前とビジュアルが一致しない人は多いみたいだし。

一応自分でできる救済措置としては二次創作がある。しかし、私は公式に許可なく勝手に何かを作ったりすることに抵抗があるのでそれすら難しい。

やはり今の1クール12話の焼畑形式では輝けない子が出てきてしまうのは必然的なことのかもしれない。それでも私は全員をまんべんなくでもいいから出番を割り振って活躍させてあげてほしいなと思うのである。女子キャラクターを愛する者として言わせてもらえばこれ以上不遇や犠牲になってしまう子を増やしてほしくはない。

実際、気に入った子が活躍できないと私自身が1クール何を見てきたんだろうと虚しくなることがある。だが、逆に推しが当番回を貰って目立った活躍ができればその作品を高めの評価にしてしまうので私も結構現金なものだな・・・