今年は平成30年。来年で天皇陛下様が退位されるため年号が平成から変わる。以前私は昔は良かったということについて考察したことがあるが、私がこの昔は良かったと言われる中でも本気で嫌なのは
アニメのリメイク作品に対して昔の奴の方が良かったとブツブツ言われたりすることだ。
確かにオリジナル版や元祖の方が期待感や技術がそこまでなかった分しっかり作りこまれていることが多いために人の心を掴み印象に残る作品も多かったことだろう。
だが、現代慣れした私が元祖の作品を見てもなんとも思わないと思う。というのも平成生まれの私はCGがふんだんに使われ、美しい映像としてのアニメを見るのに慣れてしまっているからだ。それに加え私は昭和生まれではないため、当時の雰囲気を全く知らないのでオリジナル版や元祖を見てすごい!という感想を持てる自信がない。
昭和は長く続いたから支持する人が多い
なぜ昭和自体は未だに持てはやされるのだろうか。それはやはり長く続いた時代であるゆえに思い出深いことも多く、今生きている人間は昭和時代生まれが大多数であるからだと思われる。だから一部の人間は昔は良かったそれに比べて今は・・・とぼやくのだろう。
ここで近代の年号がどれだけ続いたのかを見てみよう。
明治・・・45年
大正・・・15年
昭和・・・64年
平成・・・30年(予定)
と、このように明治時代もそこそこ長いが、昭和時代は圧倒的に長く続いているのである。昭和時代生まれである私の親によれば昭和天皇様はとても長生きしたそうだ。そこの所は詳しく知らないが。
そしてこの時代にはものすごく色々なことが起きている。第二次世界大戦、ポツダム宣言、高度経済成長、アニメの誕生、オイルショック、日航機墜落事件、バブル・・・これらの事はテレビで未だに特集されるので私でも知っている。
それに加え特に高度経済成長期は人とのつながりも強く、終戦直後と言うこともあってか助け合いにあふれた温かな心を持っていた人も多かったと言われる。それに加え発達障害でも今のように問題視されず、現代の正社員並みの待遇で働くこともできたし、親などがやっている家業を継ぐことで個人商店の経営者にもなることができた。
その反面、普通に体罰は行われ、たばこは所構わず吸われて咳喘息には地獄、排気ガスなどで環境破壊は一気に進み温暖化、運動してる最中に水を飲むことは悪とされ、いじめは喧嘩と同じように認識されて問題にされず無法状態で現代の中高年引きこもりを生み出す原因の一つにもなっている。昭和時代はいい面も多いけれど悪い面もかなりあるような気がするのだ。これだと平成と何も変わらない。
いくら嘆いても昭和は帰ってこないんだよ
だが、いくら昭和が立派な時代だからと言って同じような時代が二度と帰ってくるはずがない。私の知人がかつて言っていたことだが
「現代の格差がなくなるためにはもう一度戦争が起こる以外に解消する方法がない。」
というのがある。確かに第三次世界大戦が起これば、今の状態がリセットされ日本が破壊されれば再び昭和のような時代が到来する可能性だってあるだろう。しかし、戦争は多くの罪のない命を犠牲にする上に上層部の連中が人権を無視して人間を怒りと服従で道具のように扱ういじめと同じぐらい最低な行為だ。日本の人間たちは戦争がそんな醜い行為だと分かったからこそ原子爆弾を落とされた広島に原爆ドームとして形を残したのではなかったのだろうか。二度と戦争をしないという気持ちを込めて。
だからもう昭和時代のような状況など二度と帰ってこないということを自覚し、「俺の若いころはもっと頑張ってやっていたのにお前はなんなんだ。」、「昔は良かった、それ比べて今の作品は・・・」などとぼやいていないで今の時代を少しでもよくするため活動したほうがいいのではないだろうか。とはいっても思考停止や思い出補正で昔は良かったの考えと共に昭和にすがりついていたい人間は今でも多くいるだろう。
そういう奴らは本気で不愉快だとしか思えない。確かに昔は高度成長期も手伝って素晴らしいものがたくさん生まれ現代まで伝わってきているのは私にもわかる。昭和の人間たちがこの国を発展させるためにどれだけの注いできたかも。だが、過去の栄光にしがみつづけ現代を否定するのだけは現代に生きる私としてはものすごく不愉快。
昭和を幸せと感じられずに病気や障害を性格のせいと言われ、無理やりな矯正を受けて苦しい思いをしておかしくなってしまった人もかなりいるだろうに。戦争で帰ってきてしまい人間扱いされずクズと言われ死にたい思いでいた人だっているだろうに。
やっぱりこの様な意見を聞いていると人間という生物がまともになるには一旦大幅に数を減らす必要があるのではないだろうかと思わざるを得ない。
コメント
初めまして。藤木のび太といいます。
おそらく管理人様の一回り位年上の昭和生まれの発達障害当事者です。
いくつかの記事を見ましたが同意できる部分が多かったです。
今の時代はおそらく昭和よりマシだと思います。
飲む買う打つの強制。新人は一発芸。上司の酒が飲めんとはけしからん。 そのような時代ではとてもじゃないけど社会に出られなかったと思います。
幸せな時代なら 泳げタイ焼きくん など流行りません。
発達障害というものが世間に認知されるようになったのも良い点でしょう。
ただ、これからはどうなることやら・・・。
憲法9条等はよくわかりませんが、公の秩序は正義のいじの肯定にしか見えません。
みんなの輪を乱す奴はいじめられて当然 という例のやつです。
ストレス社会の怒りの矛先が一気に発達障害系の人々に向かわないとも限りません。
いずれにせよ、明らかに人と違う私たち(と言っていいのでしょうか?)は
一刻も早く精神的にも経済的にも自立する必要があるのかもしれません。
藤木のび太様 コメントありがとうございます。
私はバブルがはじけた後に生まれた人間です。なので昭和時代の実際の雰囲気は分からないのですが、TVで崇めたたえるような企画を多く見てきたり、今の若い奴(私たちの世代)は駄目だ昔の俺たちは頑張って~という発言を多く聞いたことで昭和って本当に幸せな時代だったんだろうかと疑問に思い今回この記事を書かせていただきました。
昔は酒を飲むことや一発芸を強要されていたのですね。高齢引きこもりが増える理由が何となくわかるような気がします。そして輪を乱すやつは叩かれて当然ですか・・・昔の方が普通な人間たちからの束縛が強かったのですね。それに加え周りと違うという理由があれば加害行為は黙認される。想像するだけで恐ろしいです。
私もですが普通と違う場合、いじめや非難を受け続けPTSDや精神障害になって仕事ができなくなり生きづらさを感じている場合が多いので、自立をするのであれば普通の価値観に支配された社会からの自立を考えたほうがいいかもしれません。独立してでもやっていけることを探したり、得意なことを極め自信をつけることで道が開けるのではないかと私は思っています。