皆さんは学生時代に進路説明などで
正社員にならないと生涯収入に大きく差が出て不安定になるという説明を受けたりしたことがないだろうか？
当然私も受けたことがあり、当時はいずれやってくるであろう辛いだけの将来におびえていた。今日は現在このような不安を煽る教育について私が思うことを書いていく。
進路の授業で教えられる正社員至上主義
高校にいて2年生ぐらいになると進路の授業や大学のオープンキャンパスに行ってレポートを書くということが増えていた。
私は当時何の疑問もなくその話を聞いていたが今となってはおかしいのではないかと思うところがいくつもあった。そのうちの一つが
正社員とフリーターの生涯年収を比べた図を用いて説明される正社員至上主義の説明だった。
よくは覚えていないが、正社員になれば生涯年収は1億円でフリーターや非正規だと1000万円になるみたいな説明を受けた。だから君たちはフリーターではなく正社員になった方がいいんだよみたいなことも言ってたように思う。
だが、私は今ではこの図式に疑問を持っている。なぜなら
今の時代に正社員の道を選んだところで昇進・昇給する人はごくわずかだし、下手すれば定年まで雇ってもらえないのが今では普通になってきている。パワハラやいじめにあって精神病になり正社員の席を離れざるを得ない人だってたくさんいる。この社会に馴染めない人間に取っては地獄と何も変わらない。
仕事は生きがいになる？ふざけるなよ。仕事が生きがいなんて大半の人は思ってないだろうし思っているとしたら楽しくできている人だけだろう。現に教員たちがいじめにあっている子供を一切守ろうせず隠ぺいばかりしている状況を見れば明白だ。傍から見れば浅い人生しか歩んでいないように見える私が言うのもあれだが安定なんかどこもありゃしない。
正社員にならないとお先真っ暗と不安をあおらず、様々な可能性を教える方がいい
私が思うに
これからの子供たちには正社員（むしろ会社員）になる以外にも様々な道があると言うことを教えて行った方がいいと思っている。
そもそも、生涯年収について取り上げるのは収入が安定しているからなのだろうが、私から言わせてもらえば金ってそんなに必要なものなのか？と疑問に思う。
金がたくさんあったって、仕事は給与が高くなればなるほどきついものになるだろう。その過程で精神が壊れてしまえば美味しいものを食べようが、欲しいものを大量に購入しようが、結婚しようが満たされることはないと思う。金をたくさん貰えるからっていつも気を張っていなければならない仕事をしたら、私の場合確実に精神を壊していると思う。
良い家に住みたい、高い車を乗り回したい、モテまくりたい・・・私からすればそんなのはすべて見栄でしかない。そんなことで周囲の人間に認められたり、尊敬の目を向けられるようになっても栄光や金が無くなれば人間お得意の手のひら返しで全員周りから居なくなるだろう。
正社員にならないとお先真っ暗だよなんてことを教えている暇があるのなら、生徒が興味を持っている世界や生徒に合った適性を見て、向いているもしくは興味の沸いた世界を紹介していく機会を増やしていった方がいいと思う。進学して会社に入るか、卒業して会社に入るかのどちらかの選択肢しかないのは正直おかしいとしか感じない。
不安を煽って戦わせても、誰か必ず負ける人間は出てくる。そして今後も将来に絶望して自殺に走る人間は増え続けるだろう。その状況を止めたいのであれば、従来の教育パターンに縛られてばかりではなく、もっと考えの幅を広げていく必要が出てくるのではないかと思うのである。