ポケモンソードシールドプレイ記 その20

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ダイマックスアドベンチャーや色違いパンプジンイベントで色違い♀のパンプジンを探し回っていたらいつの間にかこんなに間が空いてしまった・・・まあいいや、記念すべき20回行きまーす。

簡単すぎる登場人物紹介

主人公

ミズキ・・・主人公の女の子。アニメ好きで自分の見た作品の推しの名前をポケモンにつける傾向にある。理由は不明だが手持ちと意思疎通できる能力がある。行く先々で厄介ごとに巻き込まれるのはもはや運命なのか。

冠の雪原編で登場する手持ち

ミク・・・インテレオン♀。クールな話し方が特徴のミズキのパートナー。

コハル・・・モスノウ♀。氷タイプのはびこる地域ということで久々に手持ちに復帰。

カグヤ・・・ドラパルト♀。げきりんのみずうみの王族の家系出身。

ニナ・・・ウーラオス♀。すっかり強くなったマスター道場のヨロイ。

ナレーション・・・管理人

ダイマックスアドベンチャー

前回、勝手に入っていったピオニーを追いかけるべくダイマックスアドベンチャーに参加せざるを得なくなったミズキは巣穴の中に出発することに。

「ミクたちはここで待っててね。」

「気を付けてね・・・」

「それじゃ、レンタルポケモンを選ばないと・・・そう言えばレンタルの中には地雷もいるんだよね・・・気を付けて選ばないと・・・よし、いしあたまもろはのずつきが使える女の子のこの子にしようっと!」

ミズキは3体の中からジーランスをレンタルすると中に出発した。中は進む先にいるポケモンのタイプだけを見て道を選んで進んでいく方式のようだ。

「道を選ぶのも時間制限ありなんだ・・・よし、こっち!」

最初の対戦相手はチルタリス。ジーランスの能力で何とか倒した。道中研究員に出会い誤ってジーランスとリザードを交換してしまった。

「え!こういうシステムなの・・・?」

2番目の対戦相手はアローラサンドパン。運よくリザードをフルに活用して相手になんとか勝利した。その後リザードとサンドパンを交換した。

「有利な相手でよかった・・・サンドパンよろしくね。」

3番目はゴルダック。サンドパンで剣の舞を積んで何とか撃退。

「もう少しで最深部だ・・・」

そして最深部に待ち構えていたのはスイクン。サンドパンを使ってなんとか倒す。

「やっと終わった・・・最後は連れ帰りね。そうだね・・・スイクンは色違いじゃないみたいだし・・・夢特性のノーてんき持ちだし、チルタリスで。」

ミズキはチルタリスを受け取り、奥へ進む。するとそこには・・・

「あれ、あなたって・・・ダイマックスアドベンチャーしに来たの?えーやだ、チョー気が合うじゃん!アタシはシャクヤ!よろしくね!」

「シャクヤ・・・シャクじゃないんだね。私はミズキだよ。」

「へー!チョー名前にあってる!親に感謝じゃん!ってかオヤジも来てんの!アタシは見てないけど・・・迷って入り口戻ってんじゃん?それと・・・」

「何?」

「さっきはオヤジのおとりに使っちゃってごめんねー。ちょーしつこくてさ、あの後大丈夫だった?」

「全然問題ないよ。バトルにも買ったし。(ミクの予想と違って謝れる子だった・・・)」

「あのオヤジに勝ったっての!?バカンス中とはいえあの人元ジムリーダーなのに!オヤジといえば今回の旅行やけに張り切っちゃってさー。アタシとこの辺を巡るガチな探検ツアー考えているみたいなんだけど、年頃の娘としては親子2人でそういうの恥ずかしいっつーか・・・そもそもアタシはダイマックスしたポケモンと戦いたいのよねー!」

「(よくしゃべるね・・・)」

「チョーでっかいポケモンと勝負する快感、想像するだけで・・・んふふ。それにミズキぐらい強かったらオヤジの探検ツアーに付き合えるっしょ!」

「困りますよそんなの・・・」

「オヤジああ見えて面倒見いいし、あんなウキウキのオヤジ一人にするのかわいそうだしねー!アタシはマックスダイ巣穴遊びつくしたら合流するってことでさ。2人で先に伝説巡っといでー!オヤジのことお願いねー!」

シャクヤはそういって走り去っていってしまった。

「前言撤回だな・・・ミクの言う通り厄介な親子だ・・・」

ミズキは仕方なく入り口に戻り、研究員から預けていたミクたちを受け取る。研究員のそばにはピオニーが倒れていた。

「おーい・・・いてぇよぉ・・・シャクちゃあああん・・・」

「どうしたのこれ?」

「ミズキより先に戻ってきて、岩に頭ぶつけて倒れてた・・・」

「アドベンチャーの恐ろしさ、身をもって味わったぜ・・・岩の裏に娘がいないか調べていたらこのありさまよ・・・」

「(岩の裏に隠れるってあまりないと思うけど・・・)」

ピオニーが立ちあがった。

「っっしゃ!ちびっと休んだら元気満タン薬要らず!」

「復活もお早いのですね。」

「それはそうとよ嬢ちゃん、シャクちゃんには会えたのか?」

「実は代わりに貴方の旅についていくことを強制されまして・・・」

「なるほど・・・シャクちゃんはダイマックスアドベンチャーってのを遊びつくしたいと・・・だからオレら2人でピオニープレゼンツ、探検ツアーを先に始めておいてほしいと。シャクちゃんも色々自分でやってみたい年頃なのかねえ・・・あんまり押し付けすぎるのもキョーイク上よくねえのかもな。よっしゃ!お前名前は!?」

「ミズキですよ。」

「俺はピオニーだ!もう名乗ったっけか!?改めてよろしくな!シャクちゃんが混ざりたくなるような楽しい探検しよーぜ!心配すんなって、色々用意してあるから!そうと決まればミズキ!この先のフリーズ村で探検ツアーの作戦会議を開始するぞう!詳細は現地にて迅速に集合されたし!ダーッハッハッハ!」

ピオニーはそういって走り去っていった。

「結局私も参加しないといけないみたいだね・・・」

「ミズキ・・・また巻き込まれたね。」

「だけど、伝説のポケモンツアー楽しそうなのです!」

「言ってみよっか・・・だけど、ダイマックスアドベンチャー私も癖になっちゃったからもう少しやってから行こうっと!」

「・・・いいと思うよ。ミズキは巻き込まれたんだし思う存分やっていこう。」

アイとフリーズ村と豊穣の王

ミズキがダイマックスアドベンチャーをやり始めてから1週間ほどの時間が経過した。

「さて、ダイマックスアドベンチャーも思う存分やったし、そろそろ旅を再開しようか。」

「ずいぶんと間が空いたよね・・・」

「ダイマックスアドベンチャーで色々なポケモン捕まえたりハロウィンイベントで色違いのパンプジンを探してたら結構時間空いちゃったからね・・・それと新しい仲間を紹介するね。この子だよ。」

「色違いのリザードン?いつの間に手持ちにしたの?」

「遠い地域の知り合いが育ててほしいからって送ってくれたの。名前はリクエストして私の好きな宮下愛ちゃんから取ってアイにしてもらったんだ。」

「よろしくねっ!」

「明るい・・・まぶしい・・・色は黒いのに。」

「そんなわけでアイのこともよろしく。それじゃ、フリーズ村に行こうか。」

ミズキは一旦ダイマックスアドベンチャーを終えてフリーズ村へ向かうこと。フリーズ村に着くと村長が出迎えてくれた。

「こんな辺鄙な村に立て続けに人が来るとは・・・もしや、あなたも豊穣の王の伝説を調べに?」

「はい・・・豊穣の王という言葉自体は初めて聞きましたけど。」

「そうですか・・・そのくらいしかこの村に訪れる理由もないですからね。しかし、残念ながらあれはただのおとぎ話にすぎません・・・王の姿は村の真ん中に像があるのでそちらで確認してくだされ。では。」

そういって村長は去って行ってしまった。その直後大声で声をかける人物が。ピオニーだ。

「おーい!ミズキ!こっちだこっち!」

「ピオニーさんだ。行ってみようっと。」

ミズキはピオニーが民宿ふりいずの中に入った。

「おっ、来たか!ここがオレの借りている民宿だ!そしてオレたちのアジトでもある!」

「アジトって、悪の組織じゃないんだから・・・」

「だけど、アジトって響きがワクワクしてくるね!」

「アイはなんでも楽しむタイプなんだね。」

「さっそくだが、俺たちピオニー探検隊の目的を説明するぞ!この地域にはいくつかの言い伝えがある!た・と・え・ば!豊穣の王と呼ばれている頭のでっかいポケモン!は・た・ま・た!伝説の飛ぶポケモンが集まる赤くてでっけえ木!あ・る・い・は!変な遺跡に眠る点々の巨人ども!などの伝説がわんさかあるのだ!そいつらが真実かどうか実際に確かめつくす!それこそが探検隊の大・だーい目的なのだ!」

「はぁ・・・」

「まぁ、本当を言うとシャクちゃんとやりたかったが・・・ミズキ隊長!一緒に楽しもうぜ!」

「私が隊長やるんですか?」

「おうともよ!オレらが2人して楽しく回ってたらよ、シャクちゃんが合流したくて愛に来てもここはもぬけの殻!そいつは困る!断じてあっちゃならねえ!だからオレは留守番隊長になる!探検隊長は譲るぜ!ダッハッハ!」

「いいのかな・・・私が一人で行っちゃって・・・」

「結局、ミズキ一人で行くんだね・・・私たちが付いてるよ・・・」

「それと、これを渡しておくぜ!オレがテレビで調べながらが手作りしたでんせつのポケモンについて書いてあるメモだ!」

「豊穣の王、巨人伝説、とりポケモン伝説・・・この3つですか?」

「ああ!最初は豊穣の王について調べてみるのはどうだ?なんつーか王と愛馬?のキズナが深くかかわってんだと!名付けて、神秘の王と愛馬のキズナ伝説だ!早速調べてみてくれい!」

「・・・分かりました。行ってみます。」

豊穣の王~ソニアとの再会~

ミズキたちは豊穣の王について調べ始めた。

「それにしても豊穣の王ってどんなポケモンなんだろうね?村長さんはおとぎ話って言ってたけど・・・」

「ニナみたいに特別な場所にしか現れないポケモンなんじゃないの・・・」

「えっ、私そんなこと思ったこともなかったけど・・・」

「またまたー謙遜しちゃって!」

「うう・・・そんなことないよー!」

「アイさん私たちの中にすっかりなじんでますね。」

「素晴らしい対応力なのです!」

「村の外を調べてみようか。何か見つかるかも・・・ん?」

「どうしたのミズキちゃん?」

「いやここに変な足跡があって・・・」

「あー!あったーっ!これこれ!ほらやっぱり私の仮説は正しかったのだ!」

「わっ!・・・ソニアさんじゃないですか!」

「って、ミズキ!?何してんのこんなところで!」

「いろいろあって探検してます・・・」

「なにそれこんなに寒いのに・・・ちょっと引くんだけど・・・」

「こっちは巻き込まれた身なんですから、勝手に引かないでください・・・」

「わたしはカンムリ雪原のとあるポケモンを調べてるの。ポケモンの中には人間がいない場所を好んで暮らしている種族がいるんだけど、カンムリ雪原は彼らにうってつけの土地なんだよね。」

「(そういえばホップがヨロイ島でソニアさんが雪原に行っているって言ってたな・・・半年以上前からいたのかな・・・)」

「私の仮説ではとある伝説のポケモンが3匹この地に潜んでいる!仮説を裏付ける証拠に・・・そこの足跡調べてみてよ。」

「私がやるんですね・・・はい。調べました。」

「私の仮説では伝説の鉄心ポケモン、岩窟ポケモン、草原ポケモンの3匹がカンムリ雪原にいるはずなの。手がかりを完全に集められればポケモン探しマシーンを使って生息地を突き止められるんだけど・・・寒すぎてあきらめモードに入っちゃってるんだ・・・だから、手がかり見つけたら集めて届けてほしいなー!」

「私にやれってことですね。」

「私は暖かい家の中で調べものしながら待ってるね!」

ソニアはそういって、家の中に入っていってしまった。

「完全に押し付けられる形になったね・・・」

「しょうがない行こうか・・・」

「大丈夫だよミズキっち!私がミズキっちの後ろから飛んで足跡探し手伝うからさ!」

「アイ、ありがとう。それじゃこの探索ではアイを連れ歩きして探すの手伝ってもらおうかな。」

「新入りに助手ポジション奪われた・・・」

鉄心のポケモン

「それじゃ最初は鉄心ポケモンの足跡集めから始めようか。アイ、何かあったら言ってね。それと、この辺り野生ポケモンはすごくレベルが高いから戦闘に無理があったらすぐ交代するからね。」

「問題ないって。ミズキっちが経験アメでそこそこのレベルまで上げてくれたし、この地方で役に立つ技も教えてもらってダイスープまで飲ませてもらったから至れり尽くせりだよー!この分の恩を返すために頑張っちゃうよー!」

「一応最低限の戦闘はできるようになってもらわないと危ないからね。」

「(次のポケモンの手がかり探す時は私が志願しよう・・・)」

ミズキはアイのサポートも受けながら、足跡を探す。狭い洞窟の中、凍てつきの海にある雪が降り注ぐ島、広がる雪原を走り回り、なんとか鉄心ポケモンの足跡をすべて集めることに成功した。

「ふー!これで鉄心ポケモンの足跡は全部かな?」

「アイ、お疲れ様。一旦ソニアさんのところに行って、報告してこよっか。」

ミズキはソニアのいる民家に戻り報告した。

「すごい!鉄心ポケモンの足跡が手がかりが100%集まったよ!これで手がかりを元に生息地を突き止められるよ。集めてくれた手がかりをマシーンに入れてと・・・捜索開始!」

ソニアはマシーンを起動させて鉄心ポケモンの居所を調べ始めた。

「どうですか?」

「うん、生息地が分かったよ。鉄心ポケモンは凍てつきの海にいるよ。伝説のポケモンとついにご対面だね!」

「よし、行ってみようか。」

ミズキたちは凍てつきの海へ向かう。そこにいたのは・・・コバルオンだった。

「あれ、コバルオン・・・?コバルオンが豊穣の王の愛馬なんて話は聞いてなかったけど・・・それにコバルオンが鉄心ってことは岩窟はテラキオンで草原はビリジオンなんじゃ・・・」

「ソニアさんの研究は豊穣の王とは別物だったってことだね。」

「豊穣の王はまた別のところにいるってことなんじゃない・・・」

「今は捕獲の準備もできてないし、いったん戻ろう。それとソニアさんの研究は後回しでいいか。格闘タイプはニナが要れば十分だし。」

ミズキたちはコバルオンとの戦闘をいったん保留にして、フリーズ村に戻ることにした。

真・豊穣の王の伝説

フリーズ村に戻ってきたミズキたちは再び像の前で考えていた。

「もう一度像を調べてみよう。王の像を見る限り、何かが足りないような気がするんだよね。」

「足りない物・・・王冠じゃないかな?」

「確かに!王冠がないから違和感があったんだ。ミク鋭いよ!」

「それほどでもない・・・」

「だけど、王冠ってどこにあるんだろうねっ?」

「探してみよう。王冠を見つけて被せれば何かわかるかも。」

ミズキたちは村中を回って王冠を探す。村の人に話を聞いたり、家の中を調べたりして探すが見つからない。そして、探してない場所は民宿ふりいずだけになった。

「あとはここだけだけど・・・ん?この机の上にあるものって・・・王冠っぽい?」

「おっ、隊長!オレの枕がどうかしたか?」

「枕なんですか?」

「隊長、いいこと教えてやる!頭を乗せりゃあ、何でも枕だ!」

「はぁ・・・」

「私がこれを枕にしたら硬くて眠れなさそうだけどね!」

「じつはお気に入りの枕を家に置いてきちまってよ・・・代わりになるもんがねえか村の周りを探していたら、民宿の裏で発見したわけよ!」

「これ、もらえませんか?」

「なぬう!ド・ナイスなそいつをよこせってか!?いくら隊長の頼みでもそれは難しいな・・・」

「これが豊穣の王と関係あるものの可能性があるんですよ。」

「伝説のポケモンと関係ありそうだと?マジかよ!その辺で拾ったもんだぜ?だけど、隊長の頼みなら協力するっきゃねえよな。分かった!持っていきな!やるからにはぜってえ伝説見つけて来いよ!」

「ありがとうございます!早速試してみよう。」

王冠を受け取ったミズキは外に出てポケモンの像に王冠をかぶせる。すると謎の声が聞こえる・・・

「カムゥ、カムンリ。」

「この声は・・・?」

像の奥の場所に白と緑色の身体をした頭のでかいポケモンがいた。

「ついて来いって言ってる。行ってみよっか。」

「気を付けた方がよさそうだね・・・」

ミズキはポケモンに接近する。すると勝負を挑まれた。

「カ ムカンムル!」

「勝負したいみたい。アイ、お願いできる?」

「任せて!初戦が伝説とのバトルなんて緊張しちゃうな!」

バトルが始まった。ポケモン自体は対して強くなく、アイの暴風で一撃で倒せてしまった。

「アイお疲れ様!この子、飛行タイプに弱いみたいだね。」

「まさか一撃で倒れるとは思わなかったよ。」

勝負後、ポケモンが何かを言い出した。

「カ カムゥ クラウ ブルム ムカイ カンリ。」

「ええと・・・楽しかった?」

「ンム リ クラウカム ラウンン カッカム。リカン ム カムゥ カーム リラウブル!」

「ミクたちの言葉は分かるのに、この子は何を言っているのかさっぱり・・・」

「ミズキさんの能力を用いても言葉が分からないポケモンもいるのね。」

「ムームム・・・」

言葉が伝わらないことにポケモンも考え込んでしまう。そこにピオニーが乱入してきた。

「おうおう!なんだか騒がしいな!隊長、ポケモン勝負してたのか!?頭でけえなそいつ!」

「ンム ムイ カム カムゥ。」

ポケモンはそういうと、念力のような力でピオニーを操り宙に浮かせる。

「ふむ、やはり強靭な肉体である。すまぬが少々借りさせていただこうか。」

「これは・・・あなたの言葉?」

「ほう・・・さすがポケモンと意思疎通できる能力があるだけあるな。さすがだ。ヨはバドレックス。豊穣の王と呼ばれしものだ。」

「このポケモンが豊穣の王・・・」

「オヌシに一言礼を言わせてほしい。ヨの像を元に戻したこと感謝であるぞ。遥か昔ヨはこの地の王として君臨していた。草木を育て、畑に実りを与え人間から崇められていたのだ。しかし長い時を得て、人々はヨの存在を忘れ去ってしまったらしい。ヨにとって信仰は力の源・・・かつての勢いを失い我が愛馬にも逃げられてしまった。」

「だからおとぎ話って言われてたんだ・・・」

「しかし、オヌシがヨの像を直してくれたおかげで人の肉体を介し思いを伝えられる程度には力が戻ったのだ。そこでオヌシに頼みたいことがある。人々が本当にヨを忘れてしまったのか確かめたいのだ・・・村の人間みんなに豊穣の王を覚えているかを聞いて回ってほしいのだ。みずから尋ねたこともあったが騒ぎになったこともある故・・・頼んだであるぞ。」

「分かったよ。早速聞いて回ってみよう。」

ミズキは村人たちにしかし、観光名物だの昔は信じていたけど所詮おとぎ話だの信じているような答えは得られなかった。バドレックスのところに戻るとそれを伝えた。

「・・・という感じで、皆おとぎ話だと思っているみたい。」

「ムゥ・・・やはりヨが本当にいることを信じてはおらぬか・・・人間はヨとの絆を塔に忘れ去ったであるな・・・いや、嘆いてなどおれぬ。ヨは豊穣の王!人間に期待するほど浅はかではないのである。ヨの力を取り戻すためには人間の信仰などに頼ってはおれぬな。愛馬さえ戻ってくればいくらかはマシになるのだが・・・」

「愛馬って、どんな馬?コバルオンとか・・・」

「ミズキ、さすがにそれは違うしコバルオンは馬じゃない・・・」

「コバルオンとやらについては知らぬが、愛馬はかつてヨが乗りこなしていた4つ足ポケモン・・・村の像でもまたがっているである。遥か昔共に野山を駆け回った仲ではあるが・・・ヨの力が弱まってからはその行方すら分かっておらぬ。愛馬が戻ったとしても力なき今のヨでは乗りこなせないやも・・・愛馬についても村に話が行きわたっているはずである。村の長に話を聞いてくれると助かるである。」

バドレックスはそういうと一旦ピオニーを手放し、空に飛んで行った。意識の戻ったピオニーは民宿に戻っていった。

「・・・村長さんの家に行ってみようか。」

「愛馬についても何かわかるかもしれないのです。」

ミズキは早速村長の家に向かった。しかし、村長は出かけておりいないようだ。近くにいた村民の話によると村の外の巨人の寝床と呼ばれる場所にある畑を調べに行っているようだ。巨人の寝床ある畑に向かうと畑の惨状を見てうなだれる村長を見つけた。

「この畑も手遅れじゃな・・・土はやせ細りこれでは野菜も育つまい。カンムリ雪原の土地はもうだめなのかもしれん・・・おや?お客人。いかがなさいましたかな?」

「村長さん、少しいいですか?豊穣の王の愛馬について知りたいんですけど・・・」

「ふむ、こんなところで立ち話もなんですし、村の私の家でゆっくりお話ししましょうぞ。」

村長はそう言って村に戻っていった。ミズキも村に戻り村長の家に行くと村長が待っていてミズキを家の中に招くと話し始めた。

「豊穣の王の愛馬について知りたいかは分かりませぬが・・・昔本で読んだことがある王の愛馬はカンムリ雪原のとある野菜が好きだったと・・・その野菜がなんじゃったか・・・最近物忘れがひどくてのう。詳しく知りたいなら本棚で調べてみなされ。」

「分かりました。」

ミズキは愛馬について書かれた本を中心に読んだ。

「・・・本の内容をまとめると愛馬は村の作物を荒らす暴れん坊だったみたいだけど、バドレックスがキズナのタヅナっていう道具で従えていたみたいだね。白と黒がいたっていう噂があったみたいで白が氷タイプ、黒がゴーストタイプ。それと好きな野菜はニンジン。さすが馬だよね。」

「まってミズキ、ということは愛馬は2匹いるってこと・・・?」

「2匹も従えているなんてさすがカリスマ性のある王様だね!」

「それは聞いてみないと分からないよ。バドレックスにこのことを伝えに行こう。」

ミズキが外に出るとバドレックスが元の場所に戻ってきていた。バドレックスから語られる王の愛馬の真実は・・・次に持ち越しってことで。

現在の手持ち

ミク(インテレオン)♀ L82

ニナ(ウーラオス)♀ L78

コハル(モスノウ)♀ L77

カグヤ(ドラパルト)♀ L80

アイ(色リザードン)♀ L77

控え

レイカ(セキタンザン)♀ L80

ムツミ(ブリムオン)♀ L78

アオ(アーマーガア)♀ L78

ヨミ(フシギバナ)♀ L76

ミカン(ストリンダー)♀ L74

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